米国の高配当ETF、どれを選ぶ?初心者向けVYM・HDV・SPYDの違いを徹底比較!

米国の高配当ETF、どれを選ぶ?初心者向けVYM・HDV・SPYDの違いを徹底比較!

 

日本株の高配当株は、持っているけど米国にも投資をしたほうがいいの?

 

最近円高傾向でドルが買いやすくなっているし
海外資産をもつチャンスかも?

このように考えている人も多いのではないでしょうか?

当ブログでは、これから投資を始めてみたい方や始めたての方に高配当株や優待株を紹介してきました

口座の開設の方法や購入する銘柄の選び方はこちら

 

たしかに日本株は、わたしたちの生活に身近なものも多く買いやすいでしょう

ここで冒頭の疑問

米国株にも投資をしたほうがいいの?

 

わたしの答えは…

 

絶対にしたほうがいい!です

 

なぜなら…

・日本株だけだとリスクがある
・米国株は、成長性・増配力が日本株より高い傾向がある
詳しくは、また別記事で解説します
しょっちゃん
しょっちゃん

投資歴4年|日本株・米国株に分散投資し
配当金100万超え|資産3200万円

わたしの詳しい自己紹介はこちら
わたしの資産の約半分は米国株です
銘柄の分散の大切さは、何度も伝えてきましたが、投資先の国を分散する国際分散も重要です
本記事では、簡単に米国株に分散投資が出来るETFについてわかりやすく説明します
そして、特に人気のある米国高配当ETFの
VYMHDVSPYD違いを初心者でもわかりやすく解説し
自分にあったETFの選び方をお伝えします
この記事を参考にし、米国株ETFへの投資を検討してみてください!
※本記事の株価は2025年3月9日時点のものです 投資の際は最新の情報をご確認ください



そもそもETFってなに?

ETFとは、上場投資信託といわれ、証券取引所に上場している投資信託のことです
上場していることで、株式と同じように市場で売買できることが特徴です
ETFの魅力について簡単に説明します
ご存じの方は、読み飛ばしてください
ETFが向いている人は、以下のとおりです
・投資初心者
・手数料をおさえたい人
・長期投資を考えている人
その理由を詳しく解説します

分散投資ができる

1つのETFを買うだけで、複数の銘柄に分散投資を行うことができます

わたしが投資を始めるきっかけとなったリベ大では、お惣菜詰め合わせパックと例えられていました

この表現がしっくりくるのでわたしも使わせていただきます

個別銘柄を1つ1つ自分で選ばなくてもETFを運営するファンドが投資する対象を選定し、投資してくれます

もちろん、投資銘柄の売ったり買ったりのリバランスもおこなってくれます

このリバランス分散によって手間をかけずに資産運用をすることができます

 

コストが安い

一般的な投資信託と比べても信託報酬が安く低コストで運用することができます

信託報酬とは、ETFや投資信託を運用するための手数料のことです

例えば1つ目に取り上げるVYMの信託報酬は、0.06%

年間100万円を運用したとしても600円しかかからず激安です!

手間がかからないわりにコストも安いのが大きな魅力です

 

リアルタイムでの売買が可能

投資信託は、1日1回しか売買できませんが、ETFは株と同じようにリアルタイムで投資をすることができます

そのため投資信託は、売買時の値段は購入するまでわかりませんが

ETFは、指値注文も行うことが出来るため、自分の希望の値段で買い付けることが可能です

 

米国株を買う注意点

・為替の影響がある
・二重課税により、税引き後の配当利回りが下がる

米国株に投資する場合この2点はおさえておかなければなりません

1つ目は為替についてです

円をドルに変えて投資するので投資したときより円高になってしまうと

株価が上がっていても資産としては下がってしまいます

その逆の円安は、円換算の資産が増えることになります

株価低下と円高のダブルパンチで大きく資産額を減らしてしまうなんてこともありえます

逆もまた然りですが

このように為替の影響は考慮すべきです

2つ目は、二重課税です

米国で10%ひかれたあと日本で20.315%ひかれます

100ドル受け取ったとすると米国でひかれ90ドル

日本でひかれ71.72ドルとなり、約71%になってしまいます

しかし、

米国株も新NISAで買付を行うことができます
100ドル受け取った場合米国での課税10%のみにでき、90ドル受けとることができます

このように新NISAを活用することで多く配当金として受けとることができます




VYMについて徹底解説

VYMの基本情報

・正式名称 Vanguard High Dividend Yield ETF
・運営会社 バンガード
・設定日 2006年11月
・連動指数  FTSE High Dividend Yield Index
・配当月(年4回) 3・6・9・12月
・構成銘柄数 約400社
株価 131.23ドル
配当金(2024年実績) 約3.49ドル
配当利回り(2024年のもので計算) 約2.6%
信託報酬 0.06%

VYMの特徴

米国の大型高配当株約400銘柄に分散投資することができる

VYM一つを買うだけで約400銘柄に分散投資をすることができます

これは、この記事で取り上げる3つの高配当ETFの中でもダントツで多いです

1つの銘柄やセクターに集中投資をすると企業の倒産や株価が暴落したときに大損する可能性があります

それを分散投資することでいくつかがだめでも他の銘柄でカバーすることができます

しかし、もちろん市場全体が大暴落をした際には、例外なく下がるのでご注意ください

約400銘柄に分散投資をおこなえることは、高い安心感につながり、より長期保有に適していると言えるでしょう

 

安定した株価上昇と増配が期待できる

VYMの年末の株価と年間の配当金の推移は、以下の通りです

年末株価 年間配当金
2024年 $127.59 $3.49
2023年 $111.63 $3.78
2022年 $108.21 $3.25
2021年 $112.11 $3.06
2020年 $91.51 $2.90
2019年 $93.43 $2.84
2018年 $77.99 $2.64
2017年 $85.63 $2.40
2016年 $75.77 $2.20
2015年 $66.75 $2.14

このように株価に関しては、多少上下しつつも基本的には右肩上がりです

配当金も毎年少しずつ増配されていることがわかります

仮に10年前の2015年に投資していたとすると

株価 $66.75 → $131.23 (96%↑)
配当金 $2.14 → $3.49 (63%↑)
10年前に投資したVYMの利回り 約5.2% 
このように目先の配当利回りは低くても株価上昇、配当金の増配によって
購入利回りが上がっていくことが想定できます
わたしのVYMの取得平均が$82.09なので購入利回りは、4.2%
含み益もかなりある状態なので大満足です
今後も株価上昇、増配が期待できるため積極的に買っていきたいETFです

信託報酬が安い

前述しましたが信託報酬は、0.06%ととても安いです

これだけ幅広く分散されてこの手数料は本当にありがたいです

VYMはこんな人におすすめ

・米国の高配当株に幅広く投資をしたい人
・長期で安定した配当収入が得たい人
・低コストで分散投資がしたい人
約400銘柄に投資ができ、今後も株価上昇と増配が期待できる点から
長期的に配当を受け取りたい人には大変おすすめです
何年かに1度〇〇ショックと言われる暴落が来るのでそのときには積極的に買い増しをしたいです
分散されているので長期低迷はあっても個別株と違い0になることはありませんので安心して保有することができます

VYMの注意点

・現状高配当であるとはいえない
・成長株は少なめで値上がりを狙うなら別のETFがおすすめ
毎年増配傾向にあるとはいえ現状の配当利回りは、約2.6%と高いとはいえません
目先の配当利回りにこだわるならもっと利回りの高いETFもありますし
個別株にも高い利回りの銘柄があります



HDVについて徹底解説

HDVの基本情報

・正式名称 iShares Core Hidh Dividend ETF
・運営会社 ブラックロック
・設定日 2011年3月
・連動指数  モーニングスター配当フォーカス指数
・配当月(年4回) 3・6・9・12月
・構成銘柄数 約75社
株価 $120.26
配当金(2024年実績) $4.12
配当利回り(2024年のもので計算) 3.4%
信託報酬 0.08%

HDVの特徴

財務健全な高配当株に投資することが出来る

HDVは、単に高配当な銘柄を集めるだけではなく、財務の健全性を重視しています

具体的には、

・安定して配当金を支払っている
・財務の状況が健全
となっています
そのため、配当の減配リスクが小さく、利益が安定していて過剰な借金がない企業に投資することができます
リスクを比較的抑え、安定した配当金が見込めます
年末の株価と年間の配当金は以下の表です
年末株価 年間配当金
2024年 $112.80 $4.12
2023年 $102.17 $3.89
2022年 $104.24 $3.72
2021年 $100.89 $3.51
2020年 $87.67 $3.57
2019年 $97.79 $3.21
2018年 $84.38 $3.10
2017年 $90.14 $2.95
2016年 $82.25 $2.70
2015年 $73.41 $2.88

仮に10年前の2015年に投資していたとすると

株価 $73.41 → $120.26 (63%↑)
配当金 $2.88 → $4.12 (43%↑)
10年前に投資したHDVの利回り 約5.6% 
このように今後も購入利回りが上がっていくことが想定できます
わたしのHDVの取得平均は$85.74なので購入利回りは、4.8%となっています
今後も継続的に買い増しをしていきたいと考えています

エネルギー・生活必需品・ヘルスケア銘柄が多い

HDVは、公益事業・生活必需品・エネルギー・ヘルスケアといった銘柄が多く組み入れられています

公益事業・生活必需品・ヘルスケアといった銘柄は、ディフェンシブ銘柄とよばれ、不況に強いとされています

そして、エネルギー銘柄の比率が特に高く原油価格の影響をうけやすいという特徴があります

 

信託報酬が安い

HDVの信託報酬は、0.08%となっており、VYMのほうが安いですが十分低コストであると言えます

 

HDVはこんな人におすすめ

・長期で安定した配当収入が得たい人
・低コストで分散投資がしたい人
・エネルギー・ディフェンシブ株中心のPFを組みたい人
VYMと比較すると配当利回りも高いので、リスクを抑えつつ高い利回りを狙うことができます

HDVの注意点

・エネルギーセクターの影響を受けやすい
・銘柄数が少なく、分散性はVYMより劣る
・増配率はVYMに劣る
エネルギー株の割合が高いため、よくも悪くも原油価格の変動の影響を受けやすいです
ただし、一部の大手のエネルギー企業は、安定配当を続けているため、配当金に関してはあまり心配いらないかと思います
銘柄の分散性、増配率では、VYMに劣ることも考慮しておいたほうがいいです
わたしは、目先の利回りもほしいのでVYMだけでなく、HDVも購入しています



SPYDについて徹底解説

SPYDの基本情報

・正式名称 SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF
・運営会社  ステート・ストリート
・設定日 2015年
・連動指数   S&P 500 高配当指数
・配当月(年4回) 3・6・9・12月
・構成銘柄数 約80社
株価  $44.69
配当金(2024年の実績) $1.86
配当利回り(2024年のもので計算) 4.1%
信託報酬 0.07%

 

SPYDの特徴

 

年末株価 年間配当金
2024年 $43.41 $1.86
2023年 $39.25 $1.82
2022年 $39.58 $1.98
2021年 $38.92 $1.55
2020年 $32.94 $1.63
2019年 $39.25 $1.75
2018年 $34.07 $1.62
2017年 $37.45 $1.42
2016年 $34.86 $1.51
2015年 $29.2

 

仮に10年前の2015年に投資していたとすると

(2015年設定なので配当金は2016年のもので計算)

株価 $29.2 → $44.69 (53%↑)
配当金 $1.51 → $1.86 (23%↑)
10年前に投資したSPYDの利回り 約6.3% 
VYM、HDVと比べると、配当利回りは一番高いです
しかし、増配率で見ると大きく劣ります
ですので、2つのようにいつでも買っていいわけではなく
株価が下がり、利回りが上がったときが狙い目であると考えます
わたしのSPYDの取得平均は$26.36なので購入利回りは、約7%となっています
これは、コロナショックで大きく下がっているときに買ったからです
※別口座でも保有しています
実は、わたしがはじめて買った米国株ETFは、SPYDでした
コロナショックで大幅下落しているときに値段的にも買いやすく利回りが高かったため
勢いで100株購入しました
当時の為替でいうと30万〜40万くらいだと思います
今から思えばただただラッキーでしたがおかげで利回りも高く、株価上昇の恩恵もうけることができて嬉しく思います

利回りが高い

SPYDの最大の魅力は、高い利回りです

VYM、HDVに比べるとSPYDは、4〜5%と高めです

インカムゲイン(配当収入)を重視する人には特におすすめです

銘柄の均等分散

SPYDは、1つの銘柄あたり約1.25%と構成割合が決まっています

そのため、約80の銘柄にほぼ均等に投資してくれます

これにより、1銘柄に比率が偏らず、個別のリスクが軽減されます

VYMやHDVは時価総額加重平均で大型株の保有割合が高くなっています

 

信託報酬が安い

信託報酬が0.07%となっており、とても安いです

今回とりあげたVYM・HDV・SPYDどれも低コストで保有しやすいETFだといえます

 

景気敏感株が多い

SPYDは、エネルギー、不動産、金融など景気の影響を受けやすい

いわゆる景気敏感株が多いです

例えば、わたしが購入したコロナショックのときには、一時約50%暴落しました

そこで安く買えたのは事実ですが、景気によって長期低迷する可能性もありますので注意が必要です

しかし、同時にそれは安く買えるチャンスでもあるということです

 

SPYDはこんな人におすすめ

・高い配当利回りを重視する人
・低コストで分散投資がしたい人
・短期的に配当収入を最大化したい人
低コストで米国の4%をこえる利回りが得られる点がSPYDの大きなメリットです
とりあえず目先の配当金を増やしていきたい人にはおすすめです

SPYDの注意点

・不況時には、大きく下落するリスクがある
・増配率は低め
・景気敏感株が多く、安定性はVYM・HDVより劣る
先程も述べた不況時には、大きく下落することは必ず知っておいてください




まとめ

今回は、米国株高配当ETFで人気のVYM・HDV・SPYDについてまとめました

VYM 安定+成長をねらう
HDV ディフェンシブ+安定配当なら
SPYD 高配当を重視するなら

 

わたし自身は、最初はSPYDに投資し、目先の配当金を増やし、VYM、HDVを少しずつ増やしていきました

投資金額が大きくなるにつれてリスクを取りすぎたくないのでVYMを購入していっています

保有割合は、VYMが一番多く、HDV・SPYDを同じ割合くらいで持つ方針です

 

いずれの商品もコストが安く、組み合わせることで長期保有することができます

 

みなさんも日本株だけでなく米国株ETFで米国株投資にも挑戦してみてくださいね

 

それではまた次回!

 

情報をしっかり確認し、投資の最終的な判断はご自身で行ってください
結果に対する責任は負いかねますので、十分ご注意ください



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